福祉避難所の設置・運営に関する実務研修
研修方法
福祉避難所の設置・運営(新型コロナウイルス対応を含む)に関する実務研修は、講義やグループワークにより福祉避難所に関する知識を習得し、福祉避難所マニュアルの作成方法を学び、参加者自身がマニュアルを作成することを目的として、前期と後期の2回実施する。
前期研修は、福祉避難所の必要性、概要、現場の状況についての講義、福祉避難所をどう運営するかについて参加者同士でワークショップ、マニュアルひな形を活用した福祉避難所マニュアルの作成手法の講義を実施する。
その後、参加者は出身組織に戻り、後期研修までの1~2か月で組織内アンケートや職員等のグループワークを実施しながら、自地域・施設の状況に合わせてマニュアル素案を作成していただく。
後期研修は、作成した各自のマニュアル素案を持ち寄り、相互参照や講師の助言等によりレベルアップを図るとともに、初動対応について講義する。これにより実効性の高いマニュアルが成果として完成すると共に、今後の福祉避難所設置・運営に資するための研修とする。
研修対象者
市町村職員(福祉関係部局・防災関係部局等)だけでなく、社会福祉協議会や福祉施設の職員など、従来、防災に深く関わっていなくても災害時に福祉避難所に関して重要な役割をする福祉関係者
研修内容及び基本的な時間割
【前期研修】
時間 |
タイトル |
内 容 |
13:30~13:30 |
受付 |
受付(貴組織でご対応ください) 開始前に、研修前アンケート記入 |
13:30~14:20 |
大災害及び福祉避難所の状況 |
【講義】 (1)過去の大災害と教訓 (2)福祉避難所設置・運営の現状と課題 |
14:20~14:45 |
災害と福祉関係者のイメージづくり |
【演習】 (3)被災者の災害エスノグラフィを読み、課題や教訓を抽出しつつイメージづくりを行う |
14:45~15:00 |
休憩 |
|
15:00~16:30 |
グループワーク |
【演習】 (4)参加者を4人ずつにしてグループワーク(ワールドカフェ)で災害及び福祉避難所イメージの強化とアイデア出し (5)グループワークの成果紹介 |
16:30~17:00 |
マニュアル作成方法説明 |
【講義】 (6)福祉避難所マニュアルの作成方法をひな型で解説 ※ 後日マニュアルひな型を電子データで交付 (7)アンケート記入 |
1~2か月間 |
各組織でマニュアルの素案作成(新型コロナウイルス対応含む) |
(1)職員アンケートにより、福祉関係者等のリスク、災害時の不安、参集可能性、自助の状況等を把握 (2)職員のグループワーク等で議論し、ひな型の自施設特有部分を埋め、改良 (3)福祉避難所マニュアル素案を作成 ※ ここで作成したマニュアルを後期に持参 |
【後期研修】
時間 |
タイトル |
内 容 |
13:00~13:30 |
受付 |
受付(貴組織でご対応ください) |
13:30~13:40 |
前期研修のおさらい |
【講義】 (1)前期研修のおさらい |
13:40~14:30 |
グループワーク |
【演習】 (2)福祉避難所マニュアル作成の重要ポイント (3)震災映像から学び、共有する |
14:30~14:40 |
休憩 |
|
14:40~15:40 |
マニュアルの確認、初動対応のレベルアップ |
【演習】 (4)作成したマニュアルの確認と意見交換、バージョンアップ (5)福祉避難所スタートボックス解説
|
15:40~15:50 |
休憩 |
|
15:50~16:50 |
初動対応とマニュアルのレベルアップ、継続 |
【演習】 (6)福祉避難所マニュアルのレベルアップ事例紹介 (7)今後の取組み、訓練、検証、見直し継続への展開
|
16:50~17:00 |
質疑応答 |
【講義】 (8)質疑を受け、講師が応答 (9)振り返り、アンケート記入 |
研修後 | 各組織へ戻りマニュアルの修正を行い、各自の福祉マニュアル第1版が完成 |
その他
- 受講者には事前に福祉防災全体のイメージを持ってもらうため、テキストとなる書籍(「福祉施設の事業継続計画(BCP)作成ガイド)を紹介する。
- 福祉避難所の設置・運営に関し、講師に対する質問事項を事前に受け付け、可能な限りそれに応じられるようにする。
- 本研修の全体取りまとめ及び講師は、一般社団法人 福祉防災コミュニティ協会が行う。